
今日は近所の「ほこら」のお祝いです。近所の人たちと掃除を行い、幕を付けて祀っています。このほこらには、首なし地蔵が祀られています。首が切り落とされているのには理由がありました。
昔、清水から甲斐の国へ馬で塩を運ぶ際、この近くで馬が水を飲んだ時に馬が足を踏み外し川へ転落してしまいました。背負い荷の塩を背に按分していたのですが、片方の塩が流れてしまい、反対側だけ背負い荷が残ってバランスが悪くなってしまいました。
ここで馬を引いていた人の目に留まったのが、このお地蔵さん。塩が流れて空になった袋に、このお地蔵さんの頭だけを積んで馬のバランスをとり、そのまま甲斐の国へ一緒に持っていかれたそうです。今から15年くらい前に、このお地蔵さんの首を探すプロジェクトを個人的に何人かの仲間で組みましたが、とうとう見つかりませんでした(T_T)。今から300年くらい前の話ですから無理もありません。おとぎ話的な話でもありますから、信ぴょう性も定かではありません。でも、今でもこうしてこの地域を守ってくれているので、首は無くても地元の人々の信仰は熱いです。