蔵元便り 柚野の里から

2007年10月

東京国際フォーラム

眩しいような月明かりが瓦屋根に写り、瓦模様がまるでさざ波のように光と影に縁取られた十五夜の夜でした。昼間の暑さも落ち着いて少しひんやりして、ようやく秋の入り口に辿りつけそうですね。今年の夏は、一際暑かったので思いの外、秋が待ち遠しいです。
毎年九月は、さまざまな団体が主催する日本酒の見本市・試飲会・楽しむ会などが、数多くあります。おかげで、通常業務とは全く別の忙しさをまとめて味わえる月となるのですが、特に今年は、忘れがたい九月となりました。
というのも、酒造組合・静酉会のイベント「地酒祭りIN TOKYO」が、おかげさまで十周年を迎え、その記念として「東京国際フォーラム」という大きな会場で行いました。実はその実行委員長を拝命していたので、今月15日に無事このイベントが終了するまで組合の蔵元達と会合を重ね、打ち合わせをしたり電話をあちこちにしたりと、細かな努力を重ねてきました。
おかげさまで、関係各位のご協力の元、当日は事故も無く来場者の皆様と蔵元の明るい笑顔の中で、無事役目を果たす事ができました。

十年前にたった120人の来場者で始まったこの会も、会を重ねる内に来場希望者がチケット数を大きく上回るようになり、今回は千人を越す皆様にお越しいただきました。静岡の蔵元が醸す上質の日本酒達の存在感を、「静岡は元気だよ」というメッセージと共に首都東京でPRしてきました。
また、来るべき10月1日は日本酒の日です。お酒が最もおいしくなるこの季節のこの日に、「熟」シリーズを新発売いたします。純米吟醸と純米と特別純米酒の三酒類を生原酒でビン囲いし熟成させた、とびきりの秋上がりの酒です。どうぞ、お試しください。

お問い合わせは、最寄の富士錦取扱店にて・・・