蔵元便り 柚野の里から

2008年07月

IWSC

先日、岩手で大きな地震がありましたね。ちょうど社員とともに研修に出かけていた社長から一報が入り、あわてて岩手の畑福杜氏のところへ連絡しました。

ところが、電話は不通のまま…。状況がわからない不安さは、やはりこたえますね…。
ようやく、杜氏の声が受話器から聞こえた時は、心底ホッとしました。無事、今日という日を過ごせる当たり前の幸せに改めて感謝しました。
また、被災されました皆様の一刻も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
ところで、吉報をひとつ…。イギリス・ロンドンで1984年より開催されているIWSCというワインとスピリッツの市販酒におけるコンクールがあります。
このコンクールは、世界で最も大規模なワインのブラインド・テイスティング(銘柄を隠して利き酒)を実施し、世界的にも大変影響力を有するものとなっています。
このコンクールに、昨年より日本酒部門が初めて、設置されました。
SAKEが、国際的にも進化を遂げていることが感じられるこのコンクールに、本年、世界的な評価を知りたく、富士錦でも初めて出品しました。
それを決めたのは、今年1月、造りの真っ最中でした。
息づくもろみに勇気をもらい、資料を取り寄せ、慣れない英文と発送手続きに手間取りながら、一つ一つ作業を緊張しながらこなしました。
出品したお酒は、大吟醸と吟醸酒です。


先日、結果が届き、この二つのお酒が、それぞれの分野で銀メダルの栄誉をいただきました。
特に吟醸酒は、この吟醸カテゴリーの中で、富士錦が最高位を獲得。
芝川生まれの日本酒が、蔵の品質管理と共に世界水準で認められ、蔵元一同感激しています。
このような栄誉をいただき、武者震いの6月です。日頃よりご愛顧いただいております皆様に感謝を込め一足早いご報告を致しました。ありがとうございました。