蔵元便り 柚野の里から

2013年08月

夏本番

 夏の暑さが本格的になり、一気に勢いを増した田んぼや畑の雑草との戦いが今や佳境となり、現在も継続中。ゲリラ豪雨に叩かれながら、お酒の原料となる稲は、打たれ強く色濃く成長し始めた。成育が順調なお隣りの田んぼでは、早くも穂が出始めた。

最近、朝の連続テレビ小説「あまちゃん」が面白い。「じぇじぇ~」という言葉も世間で聞こえるまでに…。
主人公の高校生アキが両親の都合で母の故郷北三陸へ移り住み、 そこで祖母がしていた海女仕事に取組み始めたら、それが町おこしとなってしまう。
それをきっかけに、主人公アキは自分の夢を見つけ、家族や周りの人たちに助けられながら 目標に向けて苦難に立ち向かい前進する…、という内容だ。
町おこしの作戦会議の場所は、観光協会、漁協、スナックなど様々だが、寄って話せばそこが会議室。 想いをぶつけ合う話し合いは、見ていて気持ちが良いの一言。 そんな色々なシーンの中で、印象に残るシーンがあった。

祖母と母が偶然夕食を二人きりで食べる事になり、長年のわだかまりをポツリポツリと話していくうちに、 それが誤解であった事を知り、お酒を酌み交わして仲直りをするというシーンだ。 お酒がこんな使われ方をされるのは、「酒屋冥利に尽きる」の一言だ。
富士錦の仕事は、富士山からのキレイな水を守り続け、この恵みで美味しい酒を醸し、飲んでくださる方の生活に潤いをもたらす事だ。
夏本番を迎え、お盆など懐かしい顔が揃う時に、是非美味しい一本を持ち寄ってはいかがでしょう。