蔵元便り 柚野の里から

2005年11月

スランプ脱出

 雲ひとつない秋晴れの日、屋根の上に登り、布団干しをしました。
ちょうど真正面に見える雪をかぶった富士山が、地上で見るのとは一味違う、迫力のある生きているかのような美しい秋の景色でした。
そのトタン屋根は、歩くとベコベコ音がして、恐る恐る前へ進みながら布団を並べました。
この布団は、陽だまりの匂いを吸い込み、酒造り職人・杜氏達の入蔵を迎えます。 そうです、あっという間に半年が経ち、酒を造る季節が巡って参りました。
今年も、10月25日に入蔵し、酒を中心に動く酒蔵の活気ある暮らしがやって参りました。 今年はどんなお酒が生まれてくるのか、緊張と期待で胸がふくらみます。
ところで、どんな人もスランプを経験なさったことがあると思います。 皆様はどんな対処法をお持ちですか?
あの天才ゴルファーのタイガー・ウッズでさえ、翌日に控えた試合を考えると夜も眠れない、そんな日々があったそうです。
深いスランプに陥り、苦しくて眠れない夜、友人に誘われて和食レストランに行ったそうです。 そこで初めて飲んだ日本酒が美味しくて、だんだん気持ちがほぐれるようにリラックスし、その夜はぐっすりと深い眠りに落ちていたそうです。
翌日の試合は見事優勝。 それをきっかけに、タイガー・ウッズ選手はスランプを脱出することに成功したそうです。
そんな事があり、タイガー・ウッズ選手は、大切な試合の前には必ず「ゲン」を担いで日本酒を召し上がるそうです。
スポーツの世界では、勝つと負けるとでは天国と地獄ほどの違いがあります。

楽しくお酒を飲んでストレスを解消し、上手に気分転換を図ることが強い選手の必須条件ともなっているようです。
また、大事な試合を前に、ぐっすりと安眠を約束してくれる日本酒の効用も見逃せません。
どうぞ、あなた様の人生の潤滑油に、地酒・富士錦を・・・