蔵元便り 柚野の里から

2004年07月

初物

「初物」といって畑から取ってきた茄子は、親指より少し大きいくらい。
つやつやした「茄子紺」の初々しさは、やっぱり走りの野菜がもつ魅力。やはり、仏様にお供えしたくなるから不思議です。

先週、「知らない間に大きくなってしまって・・・」と大人の顔より大きな茄子がやってきました。
スーパーの野菜売り場には絶対に並ばないであろう規格外の茄子ですが、もちろんおいしく食べられます。ただ、その大きさには驚かされました。
葉の陰に隠れ、収穫期をそっとやり過ごした茄子は、小さいヘチマみたいな大きさになってしまうのですね。このようなことは茄子を育てて見なければわかりません。
「日本人に生まれてきて良かったです!」
そんな嬉しいコメントを伝えてくれたのは、先日発売した「首位賞記念酒」をお飲みになったという綺麗な女性でした。
「ホントにおいしくて、これから、色々他の日本酒を飲んでみたくなりました」 と、弾んだ声でおっしゃる様子に、こちらの心も弾みました。
こんな声をダイレクトにいただくと、「酒造り 頑張るぞ!」という気持ちがわいてくるから不思議です。
現在、日本酒は焼酎ブームに押されて、市場規模は縮小傾向をたどっています。 数字だけを追うと、日本酒業界には厳しい現実ですが、おいしいものを造り、日本酒の良さを知ってもらうこと、これが何より大切なことだと思っています。
小さな里山の地酒屋に出来ることは、誠意をもって酒を醸す事しか出来ませんが、さまざまな日本酒の楽しみ方を、これからもお伝えできればと、思っています。
7月の頭には、現在浜松市で開催されている「浜名湖花博」に出店し、「雪見の庭」にて日本酒をPRさせていただきました。

冷し甘酒 などでおもてなしさせていただき、多くのお客様に喜ばれ、日本酒のPRに一役かったのではないかと思っています。
追伸・・・今年の夏は暑くなりそうです。冷し甘酒は夏バテの防止に抜群ですよ!!!