蔵元便り 柚野の里から

2006年09月

臨機応変


隣のひまわり畑がぐんぐん大きくなって3メートル強となり、その黄色い花が里の夏を彩っています。 ひどい落雷の日に、風の通り道だったひまわりがなぎ倒されているのを見てがっかりしたのですが、次の日にはシャンと起き上がっているのを見て、その強さにジーンときたこの夏。

その姿が、高校野球の早実の斉藤選手と重なって、清々しい歴史に残る戦いと共に、忘れられないこの夏の思い出となりそうです。
ところでどんな会社でも、機械を調子よく使うことのコンディションづくりで四苦八苦の時があると思います。 たとえば、営業車やパソコンだったり、稲刈り機やトラクターだったり・・・。
先日、富士錦でもこんな事がありました。
お盆前の暑い日に、瓶詰めをしていると、洗瓶機のメインポンプが止まってしまったのです。 この機械は、瓶を洗うための洗浄機を循環させるポンプがいくつも付いているのですが、今回壊れたのは、その中でも洗浄のメインとなる一番大きなポンプです。 直径が50センチ、11KW用の巨大なやつ・・・。
会議を打ち切り、社内メンテをするも追いつかず、瓶詰めは急遽中止に・・・(滅多に無いことなんです・・・)
このポンプメーカーに連絡を取ったところ、その後の対応が実にすばらしかったのです。
沼津から車を飛ばしてメンテマンが来社。 専務と瓶詰め責任者と3人で緊急の修理作業に掛かるも、バラシて原因がわかったのが4時間後。 原因はグランドパッキンを締めすぎた事によるベアリングの焼き付きでした。

そして、原因がわかってからのメンテマンの仕事は、実に見事でした。

素早く新しい部品に交換し、その他の悪そうな箇所もてきぱきと修理し、試運転まで行ない、今まで以上の仕上がりにして帰っていきました。
6時間以上の長丁場の緊急修理も無事終了し、おかげさまで翌日からの瓶詰めスケジュールは狂うことなく、無事仕事をこなす事が出来ました。
緊急を要する時に、臨機応変にその事態に対処できる力。 この変化の時代に、これに勝る長所は無いとも感じた、緊張とホッとする一日でした。