2007年01月
旬の甘み
日毎に寒さ厳しくなって、というわけにもいかない暖かい今年の師走です。
ようやく今朝は、霜が一面に降り畑の大根が緑の葉を白く凍らせてキュッと凍えています。ご存じの通り、この霜が降りないと、冬野菜は旬の甘みをもったおいしさを持ちません。不思議ですね。野菜もお酒もそして人も凍えるようなつらい経験を持たないとひと味もふた味も出てこないのかもしれません。
12月に入り、今年の米で今年造った芳醇で新鮮な「新酒」達が醸し出されています。出来立ての旬の味わいは、皆様に笑顔をお届け出来たでしょうか?
しぼりたて原酒の迫力ある「味」とスッと切れるキレの良さは、やはり富士錦の特徴をそのまま味わえるお酒です。そして、お次の純米の初しぼりふなくちは、「うまいねぇ、今年のふなくち」と、酒販店さまからもお声を頂戴しています。
実はお米の磨きを5%あげて酒質をレベルアップさせ、米のほんのりとした甘みと旨味が堪能出来る酒に仕上がりました。
そして純米吟醸ヌーヴォーも、今年は使用米を地元・柚野の里で収穫した酒米の最高峰・山田錦に格上げし、あらゆる意味で地元にこだわったお酒となりました。どうぞ、お楽しみくださいませ。
又、今年は大吟醸の初しぼりである。「馨」も、年内12月27日に発売いたします。現在、この酒はもろみ発酵の最終段階、きっと明日にも一杯一杯丁寧に袋取りして、極上のしずく酒となって誕生してきます。
「大吟醸・馨は本当に旨い酒だ。毎年、この酒が僕の楽しみ。」という嬉しいお客様の声に励まされ、現在、蔵内で最後の工程のタイミングを計っています。そして、同時に大吟醸の酒粕もお届け致します。
待っていてくださる人が居る、そんな幸せを噛みしめながら酒を醸すよろこびを蔵人・従業員一同心より感謝致しております。
そして、時節柄アルコール飲料をお飲みになる時は、どうぞリラックスした運転の必要のない状況でお楽しみくださいませ。富士錦が、あなた様の人生の潤滑油になることを、心よりお祈り申し上げます。
どうぞ、良いお年をお迎えくださいませ。