蔵元便り 柚野の里から

2010年01月

一日の始まり

真っ白に降りた霜に手がかじかみ震える指で、蛇口をひねり一日が今日も始まりました。

まだ真っ暗な中、すでに仕込みが始まっている蔵の中は煌々と明るく、
母屋から見ても静けさの中に蔵の中で蔵人の動く姿が目に浮かびます。
マイナス三度に冷え込んだ朝でも、蔵の明りを目にすると、
ホッと人のぬくもりを感じいつもの朝が無事始まった、と嬉しく思うから不思議です。
年の瀬を迎え、新酒の仕込みと出荷の最盛期を迎えた慌しい一日のスタートです。
芳醇で新鮮な「新酒」がタンクを満たし、落ち着くまもなく瓶詰めされ、
皆様のお手元へと次々に出荷されていきます。
新鮮な旬の酒は、皆様に笑顔をお届けできたでしょうか?
しぼりたて原酒の迫力ある「味」とその深いふくらみは、
やはり富士錦の特徴をそのまま味わえる酒であると、蔵元一同自負しております。
今年の米は、品質が非常に良いので、新酒は、味わいがキレイな端麗な味わいに仕上がっています。
今年一年も富士錦酒造をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございました。

皆様に笑顔をお届けしたく、心を込めて醸しています。
一年間この蔵元便りにもお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
どうぞ、良いお年をお迎えくださいませ。
又、来年もどうぞ宜し原稿くお願い致します。