蔵元便り 柚野の里から

2015年03月

人は鏡なり

4月13日に、今期の日本酒造りが全て無事終了し、小田島杜氏達が岩手へ帰省しました。半年間、蔵に住み酒を醸し続けた蔵人達の表情は明るく晴れやかで、職人たちの心意気が伝わってきました。
小田島杜氏は、その懐の深さからその周りに様々な人が集まってきます。
杜氏は特に酒の酒質に関しては、率直な意見交換を好み、臨機応変にそのリクエストに答える技術があります。
また杜氏の下で働く蔵人達に折に触れかける言葉はあたたかく説得力があります。
いつも大きな声で笑い、周りをその笑いの渦に巻き込んで、彼の周りには明るい空気が漂っています。

人は鏡なり、自分の持っている空気が、周りに波及してそれが鏡のように自分に映る、と教えてくれた恩師がいた事を思い出しました。
人は誰でも、多くの人に見られながら生活を送っています。その時々の姿は、様々な形で、いろいろな人に、知らぬ間に影響を及ぼしています。
だからこそ、自分の行いに責任を持ち、良い影響を及ぼせる人になれるよう、行動することが大切です。


雨ばかりの4月でしたが、今月末には、就職して初めてのお給料を手にされる方もいらっしゃると思います。 新しい環境で過ごした1カ月。新人らしいフレッシュさが周りを明るくしている事でしょう。

初任給の嬉しさと感謝を、元気あふれる富士錦のお酒と一緒にご家族の皆様となごやかな夕餉の楽しみにしていただけましたら幸甚です。