蔵元便り 柚野の里から

2015年10月

初冠雪

十一日に富士山が七合目付近まで初冠雪したと、地方気象台が発表しました。一足早い山頂の冬の訪れは、また格別の美しさで移りゆく季節を教えてくれ、またその清々しさはこの地に住む幸せを感じさせてくれます。

そんな雪化粧をした富士を見上げながら、自社田の酒米・山田錦と誉富士の稲刈りを行いました。今年は作付面積を広げた為、稲刈りは最長ののべ十日におよび、従来の約2倍の収穫高となりました。あれほど暑かった夏を田と共に過ごし、水見の奥の深さと大変さを実感し、雑草と格闘し迎えた稲刈り。流れる汗をぬぐいながら、晴れ晴れとした笑顔が溢れました。
そして、初冠雪からちょうど十日後に小田島杜氏が岩手より入蔵し、富士錦も収穫の秋から、酒造りの冬へ移り変わりました。酒造りの幕が開き、蔵の中も声が飛び交い、活気が溢れています。
今年の新酒のお届けは、来月28日(土曜日)に、トップバッターの「しぼりたて原酒」が発売となります。それから、毎週土曜日に、新酒が4種発売予定です。
今年も酒造りにまい進し、うまい酒造りを目指しますので、どうぞご期待ください。